2019/07/16 17:39
今日はウールのことを・・・・
皆さんはウールと聞くと、どんなことが思い浮かびますか?
私は、セーター、マフラー、ツイードジャケット、暖かい、冬、羊、etc.
皆さんもこんなところが、思い浮かぶんじゃないでしょうか。
やはり、衣服の素材というのが一番強いかと思います。
その中でも、暖かい素材というのは誰もがイメージするところでしょう。
私も少し前まではそこが一番イメージが強かったですね。
さすがに、このブランドを立ち上げてからは違いますよ。
今は、皆さんにいかにウールの良さを伝えられるか、四苦八苦しております。
とりあえず、ウールの機能性についてお話しさせて頂こうかと思います。
ウールは、天然の機能素材と言われています。
今ある機能素材(化繊など)が有する機能性というのは、ほぼ兼ね備えています。
それでは、どんな機能性があるか順番に見ていきましょう。
(1)保温性
こちらは、先ほども述べたように一般的に知られている機能だと思います。
なぜ暖かいか??
一つは、ウールの繊維には、クリンプと呼ばれる縮れがあり、そこにたくさんの空気を含みつつ毛が絡み合っております。
そのクリンプのおかげで、断熱性の高い空気を含みやすく、保温効果が高くなっています。
冬場は熱を逃がさず、暖かさをキープしてくれます。
だから、山などでのアウトドアシーンでは、ベースレイヤーなどレイヤリングウェアとして重宝されます。
合わせて、湿気を吸収すると「吸着熱」と呼ばれる熱を発生し、保温性を高めており、
その際に発生される熱は、他の繊維よりも圧倒的に高いのです。
そしてその反面、高い断熱性のおかげで、夏場は暑い外気の侵入を防いでくれます。
(2)吸湿性
ウールの表面はスケールというウロコ状のもので覆われています。
このスケールで覆われた表面は、水を弾く特性を持ち、反面内部は湿気をたっぷり吸収する特性を持っています。
スケールは、湿度が高くなると開く特性を持ち、汗をかくと開いたスケールの隙間から、水分がウール内部に吸収されます。
そして、水分を内部に吸収しても、表面は水を弾くため、肌触りはドライなままというわけです。
ウールの吸湿性は、通常の状態で綿の2倍、ポリエステルの40倍になります。
化学繊維を用いた素材は、吸収した水分を急速に蒸発させるため、気化熱により体温を奪うこともありますが、
ウールは吸収された水分をゆっくりと蒸発させるため、汗冷えするのを抑えてくれます。
こちらは、双方メリット・デメリットはあるかと思います。
(3)防臭・抗菌機能
人間や動物の皮膚は、ウィルスや細菌に対する免疫機能が備わっています。
ウール自体は元々羊の皮膚の組織が変化して生まれたものなので、羊を守るべく天然の免疫機能が備わっています。
抗菌機能があるおかげで、匂いの発生も抑え、汗臭くなりにくいようになっています。
臭いに関しては、自分で洗濯せずに3日間ほど着用し続けて、家族に臭いを確認してもらいましたが、臭くならなかったです。
(3)汚れにくい
表面が水を弾くため、泥汚れなどの水溶性の汚れがつきにくい。
(4)燃えにくい
燃えにくく、火源を取り除けば少しくすぶるだけで、自然に消火します。
燃えても煙も少なく、有毒物質の発生もなく安心です。
安全が最優先な飛行機内部などにも多く使われています。
その他には、伸縮性に富んでいたり、弾力性もあるので型崩れしにくい素材です。
ウールは天然のタンパク質でできているため、土壌中の微生物が分解し土にも還ります。
これだけ、メリットを羅列すると、ウールがどれだけ優れた素材なのかお分かり頂けると思います。
しかしながら、やはりデメリットも存在します。
耐久性などを考えると、デリケートな部分はあるかと思います。
ウールの表面はウロコ状になっているため、繊維同士が絡み合いやすく、毛玉などができやすいです。
洗濯の際など、水につけると縮む特性を持ち、フェルト状になっていまします。
ですので、弊社でもウール素材を扱うときは、なるべく防縮加工がされたウォッシャブルウールを使うようにしています。
それでも、最初の洗濯時には数センチほど縮みますからね。(なかなかサイズだしに困ります・・・・)
厳密に言うと、洗濯をしていくと少しづつは縮んでいってるんです。
あとは、虫食いですかね・・・・どうやら虫は高額なものから食べるようです・・・・・
デメリットを見ると、ケアが少しばかり重要なのがわかります。
コットン製品のようなラフさはないですね。
なんでもそうですが、メリット・デメリットはあるので、それをしっかりお伝えして、その上で選択してもらえればと思っています。
ウール自体はものすごく優れた素材で、快適な着心地を約束してくれますが、
(ケアが少し面倒臭い・・・・)(表現がワルい・・・・な)
ケアに少々手の掛かる子ではあります。
私自身も非常に面倒臭がりで、いろいろとケアというものは怠るほうです。
なので、結構ラフに扱っています。(耐久性のテスト的なことも兼ねてですけどね)
コチラが約1年間着用して、ガシガシ洗濯もしていたものになります。↓↓↓
少々の毛玉・毛羽立ちはありますね。ラフに扱うとこんな感じになります、ご参考下さい。
洗濯表示がありますので、それに従ってもらうことが間違いはありませんが、少々の手抜きはいけるかと思います。
当然、何回も洗濯していくうちにヨレてはきますが、ガシガシ洗濯しても上の画像の程度ではあります。(*個体差あり)
ただし、デリケートなものであることは間違い無いので、ネットに入れて、乾燥機を避けることをオススメします。
何事も大事に扱ってあげることが大切ですね。
ウール製品は、決して安い買い物ではございませんが、その対価に相応するいいモノであることは間違いありません。
ウールの機能性は優れています、オールシーズン通して快適な着心地をお約束できます。
是非、アクティブなシーンでウールを使ってみて下さい。
ウールの虜になりますよー!っていうか、なって下さい!!🙇♂️
それではまた。
TR/EQ amt2